採用ブランディングのメリットは?企業にファンが増える6つのステップを解説

自社とマッチング度の高い人材を効率的に獲得するために、「採用ブランディング」という手法が注目されています。

マーケティングでのブランディングと同じように、求職者に自社のポジティブなイメージを浸透させることで、自社で「働きたい」と思ってもらうための施策のことです。

今回は、採用ブランディングのメリットや具体的な導入方法について解説します。
実際に採用ブランディングを行った企業の成功例も掲載しますので、ぜひ最後までお読みください。

採用ブランディングとは?目的と背景

採用ブランディングとは、採用において自社をブランディングする手法のこと。
あの企業といえば〇〇」「〇〇な人が働いているイメージ」といったポジティブなイメージを広めることで、求職者に「働きたい」と思わせることが狙いです。

また、現在は求人サイト・説明会だけではなく、企業SNSや学生同士のコミュニティサイト等、学生と企業との接点を持つ機会が大幅に増えています。

売り手市場化が強まり学生優位の採用市場になった背景もあり、採用したい人材を設定した上で、自社の魅力を一貫したメッセージで発信する方法が見直されています。
採用には様々な方法がありますが、どんな採用方法でも採用ブランディングが要となります。

採用ブランディングのメリット

採用ブランディングを行うメリットは、主に以下の5つが挙げられます。

(1) 応募者数が増加

採用ブランディングを行うことで、企業の世間的な認知度が高まります
また、ポジティブなイメージがある企業は、当然「働きたい」という人が増え、応募数の増加に繋がります

選べる人材の母数が増えることで、優秀な人材・自社にあった人材と出会えるチャンスが広がることが、第一のメリットと言えるでしょう。

(2)ミスマッチを減らせる

採用ブランディングが機能していると、求職者は応募時点で、ある程度社内の雰囲気や仕事内容を理解しています。

自社が求めるスキルやパーソナリティを持つ人材を、母集団形成時点から確立していくことが出来る為、質の高い採用を行うことが出来ます
また求職者側も、入社後のギャップが少ないのでミスマッチを減らすことができ、早期離職の防止にも繋がります。

(3) 採用コストの削減

自社が求める人材像に近い応募者が増えれば、エージェントなどのマッチングサービスを利用する必要がなくなります

採用コストは1人あたり数十万円かかることもザラにありますので、かなり大きなコストカットが可能になるでしょう。

(4) 競合企業との差別化が可能

採用ブランディングの成功とは、他社とは違った強みや特色を、世間に広く知ってもらえることです。

そのため、唯一無二の企業として求職者にアピールすることができ、競合企業との人材獲得競争に巻き込まれにくくなります

(5) 社員のモチベーションがアップ

採用ブランディングによって「魅力的な企業」と認識されることは、働いている社員のモチベーションにもなります

また、採用ブランディングを経て入社した社員は、入社時から自社とのエンゲージメントが高く、高い意欲を持って仕事に臨んでくれるでしょう。

採用ブランディングの注意点

採用ブランディングには、メリットだけではなく注意点も存在します。

結果が出るのに時間がかかる

採用ブランディングは、施策を始めたからといってすぐに結果が出るものではありません。

一般的に、採用ブランディングの結果が出るまでには3年ほどかかると言われています。
時間をかけて、一貫したイメージを世間に浸透させていく必要があるのです。

情報発信に手間がかかる

採用ブランディングを行うには、長期にわたって魅力的な情報発信をしていかなければいけません

操作自体は簡単なSNSでの発信などであっても、見る人を長期間飽きさせないようにするためには工夫が必要です。

また、コンテンツを発信した後には効果測定を行い、常に閲覧者の反応を見ながら軌道修正をしていくという作業も不可欠です。

全社の協力・協同が必要

一貫したブランドイメージを発信するには、採用担当者だけではなく全社の協力が必要です。

いくら表面上は綺麗なメッセージを発信しても、入社後の実態がイメージと異なると早期離職を招いてしまいます。

時間はかかりますが、全社内での理念や価値観を共有し、それに即した実態も作っていかなければならないのです。

採用ブランディング導入のステップ

それでは、実際に採用ブランディングを導入する方法を、ステップをごとに見ていきましょう。

Step①自社のスタンスを明確にする

まずは、自社がどんなイメージを発信していきたいのかというスタンスを明確にする必要があります。

先にもお伝えしましたが、発信するブランドイメージが企業の実態と異なっていると、せっかく採用した人材が定着しません。

自社を徹底的に分析し、他社と比べた場合の強みや、社員自身が魅力を感じている点を整理しましょう。
そこから、施策でどんなイメージを発信していくのかを決定します。

Step②採用ニーズを明確に設定

次に、自社のブランドイメージを伝えたいターゲット、つまり自社が採用したい人材像を決定します。

自社で活躍するためのスキルや、自社に定着しやすい性格タイプなどを分析して、ペルソナを定めましょう。
このペルソナは、具体的になればなるほどピンポイントで効果的なアプローチが可能になります。

Step③採用コンセプトとプランを設計

いよいよ、「自社の強み」と「採用したい人材像」を結びつけ、具体的なプランを設計していきます。

例えば、自社の強みは「全社員が意欲的に仕事をしていること」、採用したい人材像が「体育会系の学生」の場合、「情熱」「チーム」「青春」などのキーワードが導き出せるのではないでしょうか。

これらのキーワードから中心となるコンセプトを定め、デザインやコンテンツもそれに沿ったものにすることで、統一感があり訴求力の高いプランが作成できます。

Step④情報発信する媒体を選定・充実させる

具体的なプランが決定したら、採用したいペルソナの利用率が高い発信媒体を選定します。
先の例の「体育会系の学生」なら、若い世代の利用率が高いTwitterやInstagram、YouTubeなどSNSでの発信が効果的かもしれません。

また、そこから採用サイトへ誘導し、充実したコンテンツで自社の魅力を発信することで、効果的にターゲットに訴求することができます。

Step⑤企業説明会などで発信

インターネットを窓口にして企業の情報を得た求職者は、次の段階では実際に見聞きして情報を得たいと考えています。
そのため、企業説明会を実施して、その場でも同様のブランドイメージを発信しましょう。

採用サイトと説明会など、2ヶ所以上で同じメッセージを受け取った場合、1.5倍の説得力を感じるというデータもあります。

実際に製品を見せながら他社との違いを説明したり、従業員が普段の働き方について話すなど、従業員の生の声を伝えるのが有効です。

Step⑥従業員にも周知

会社として発信していくブランドイメージは、従業員にも周知しておくことが重要です。

社員の意識を統一することで、よりイメージを一貫させ、効果的な発信ができるようになります。

採用ブランディングの成功事例

最後に、実際に採用ブランディングを導入した企業の成功事例をご紹介します。

三幸製菓の事例

三幸製菓は、世間的な認知度の低さから、新卒採用の応募者が少ないことが課題でした。
そこで、大手菓子メーカーとは違って「知られていない」ということを逆手に取り、「地方によくわかんないけどすごいお菓子メーカーがある」という方針で採用ブランディングを開始。

具体的には、採用サイトを赤色で統一する、パンフレットを巻物にするなど「よくわかんないけどすごい」というイメージを徹底していきます。

これが話題になって認知度を高め、300人だったエントリー数を13,000人にまで拡大することに成功しました。

メルカリの事例

メルカリは、オウンドメディア「mercan」を核とした採用ブランディングを展開しています。

メルカリグループで働く人について発信していく「mercan」は、基本的に毎日更新で年間350本以上の記事を公開し、月間30万PVを達成。
メルカリグループでの様々な働き方を紹介することで、「メルカリで働く」ということを求職者がリアルな自分事として捉えられる仕組みとなっています。

この採用ブランディングの効果で、メルカリは創業5年で社員数1,000人を超える「採用に強い企業」に成長しました。

株式会社GYAOの事例

動画配信サイトを運営する株式会社GYAOでは、「自社に興味を持つ人に対象を絞る」という形で採用ブランディングを導入。

2017年に新卒エントリーの窓口をスマホアプリに限定し、WEBからのエントリーを廃止しました。
また、採用に関するコンテンツはGYAOのスマホアプリに掲載しています。

すでに自社のファンである、GYAOのアプリをインストールしている学生を囲い込むことで、新卒採用を効率化しているのです。

まとめ

採用ブランディングに成功すると、採用活動の効率が上がり、採用にかかる手間・時間・コストを大きく節約することができます。

会社と社員のエンゲージメントを高めることにも繋がる、大きな効果がある施策です。

結果が出るまでには手間と時間がかかりますが、採用活動に課題がある企業ではぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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