
日本においてもムスリム(イスラム教)への対応がさまざまな局面で問われるようになってきました。
6月には台東区が、ムスリムの訪日閑居客誘致へ向けた取り組みの強化を発表しています。
浅草などを擁する台東区は、もともと訪日外国人が多いこともあり、さらに伸びが見込めるムスリムを視野に入れていくという計画です。
ムスリムがもっとも困ることの一つが食事であり、ハラル食に対応する区内レストンランと協力し、首都圏ホテルのコンシェルジュらの訪問を企画。
観光客が困った際に頼りにするのがホテルのコンシェルジュなので、彼らによって区内の対応レストラン等を紹介することを目的としています。(photo by phalinn)
日本に住むムスリムは外国人約10万人、日本人で約1万人という推計がある。留学生も増えている。日本学生支援機構によると、イスラム圏から日本の高等 教育機関への留学生は2004年に約5500人だったが、15年に約8500人に達した。日本企業が外国人の採用を進めていることもあり、職場の同僚とし て働く可能性は高まってきた。(出典:NIKKEI STYLE)
ハラル対応食堂、礼拝室の整備、女性の服装やラマダン…。環境整備が求められる
こうした動きから、今春入社の社員から外国人採用を本格的に推進する近畿日本ツーリストでは、ムスリムへの対応は不可欠と判断し、食事と共に重要な「礼拝室」を備えました。ムスリムでは1日に5回、聖地メッカへ向かって礼拝をするので、同社では都内倉庫を改装しました。
農機大手のヤンマー本社では、4人のムスリムが働いており、イスラム圏との商談機会も増えている背景から社員食堂でも本格的なムスリムメニューを対応しています。
この成果は、ムスリムが悩ましく思っていた食事の問題が解決されたことで、他社員と食堂で食事を共にすることができるようになり、仕事への意欲も増した、との声も聴かれています。
日立製作所の千葉県内にある研修所でも、厨房スタッフにハラルフードの知識がある人を置き、礼拝室も設けました。
ムスリムは引き続き成長市場であり、かつ日本企業の海外進出に伴い、一層対応を整備する企業はこれからも増えると見込まれています。
(出典:NIKKEI STYLE、毎日新聞、ハラルジャパン協会)
【追記】<
広島でもハラルショップがオープン!!
こちらは小売店「ハラルショップ・アリ」過去の辛い経験からハラルに対する料理を取り扱うようなお店をオープンしたとのこと!
オーナーの松本さん自身も結婚を機に改宗し、イスラム教徒に。そこで食事制限の厳しさや日本で留学や就業をしているムスリムの方の気持ちを感じ、鳥肉など食べても問題のない食品を扱う店舗をオープンしました。
今後、相互理解がますます進み、外国籍の方にとって住みやすい国日本になるといいですね!