外国人の銀行口座開設まるわかりガイド!

日本に在住している外国人の数は現在約263万人に上り、今後も増加していく傾向にあります。

日本で暮らしていく上で重要な問題ことの一つに、「銀行口座」が挙げられます。日本では、銀行口座は給与の振り込みや光熱費・家賃の引き落としなどに必要で、一口以上持っている人も多いです。また、海外への送金方法としても銀行口座は便利です。

いくら犯罪率の低い日本とはいえ、普段から大金を持ち歩くのは危険です。また、家を借りる条件として引き落としができる銀行口座が必須であるところも多く、現金で支給する給与・奨学金制度は全体の約2割以下だと言われています。
必要不可欠とも言える銀行口座ですが、日本では外国人でも開設することができるのでしょうか。
当記事では、銀行口座開設の手順・外国人に特におすすめの銀行などをご紹介いたします。

外国人本人も外国人を雇用する側も、銀行口座の開設について知っておくことは大切です。ぜひ参考にしてください。

外国人も日本で銀行口座開設はできる?

そもそも、外国人は日本で銀行口座を開設することができるのでしょうか。結論から申し上げますと、外国人は日本で銀行口座を開設することは可能性です。
しかし、すべての外国人ができる訳ではありません。滞在期間や法律上、信用の問題で銀行口座を開設することができない人はいます。

外国人で口座開設ができる人の条件は?

それでは、外国人で銀行口座を開設することができるのはどのような人で、どのような問題があるからなのでしょうか。条件を詳しく解説いたします。

短期滞在ビザや3か月以下の在留期間ではないこと

銀行口座の開設には在留カードや住民票が必要です。しかし、短期滞在ビザ(90日以下の観光ビザ)など在留期間が3か月以下の人は、在留カードが発行されず、住民票も取得できません。
そのため、在留期間が短い人は銀行口座の開設ができません。

3か月以上6か月未満の人は条件がある

在留期間が6か月未満の人は非居住者とみなされますが、法律(外国為替及び外国貿易法外為法)の定めにより、普通口座を作ることはできません。
「非居住者円預金」という口座を作ることは可能ですが、この非居住者円預金は、海外送金に制限があり、キャッシュカードがない、口座引き落としができない、手数料が高いなどの制約があります。

銀行口座を開設できる外国人の条件とは?

上記の条件を踏まえると、仕事や留学のために日本に6か月以上在留していて、住民票を取得している人が、外国への送金が可能な普通銀行口座の開設ができるということになります。

外国人の口座開設に必要なものは?

外国人が日本で銀行口座を開設するには、どのようなものが必要なのでしょう。一つずつご紹介いたします。

本人確認書類

有効期限内の在留カード、パスポート、特別永住者証明書(該当者)、健康保険証、運転免許証(取得者)などのことです。なお、銀行によっては、学生証や社員証などが必要なところもあるため、あらかじめ持っているものはすべて持参することをおすすめします。

現住所を証明できる物

住民票、住所記載のある在留カード、携帯電話・光熱費の領収書や請求書の原本など、届け出る住所で生活していることを証明できる書類が必要です。

印鑑

外国ではサインをすることがほとんどで印鑑を持っていない人は多いですが、家賃の契約や会社の契約でも必要となるため作っておく必要があります。外国名でも印鑑を作ることはできるので、面倒でも一つ作っておきましょう。

連絡可能な電話番号

連絡先がないと口座が開設できない場合があります。なお、電話番号は携帯電話でも可能です。

外国人の口座開設におすすめの銀行は?

外国人が日本で銀行口座を開設するのにおすすめの銀行をご紹介いたします。銀行によっては、印鑑が必要であるなど少しずつ違いがあるため注意しましょう。

ゆうちょ銀行

・ 口座開設に必要な書類:有効期限内の在留カード、特別永住者証明書、パスポート、印鑑
・ 開設にかかる日数:約2週間
・ 利用できるATM:ゆうちょ銀行、新生銀行、セブン銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、三菱UFJ銀行
・ ATM引出手数料:ゆうちょ銀行の時間外は無料、ゆうちょ銀行以外のATMは平日8:45~18:00、土曜日9:00~14:00は1回につき108円、それ以外は216円
・ 海外送金手数料:2,000円

ゆうちょ銀行が、外国人が銀行口座を開設するのに最も問題なく作りやすいと言われています。6か月以上の在留カードがあり、必要な書類を揃えれば銀行口座を開設することができます。
ゆうちょ銀行の特徴は、なんといっても店舗数が多いことです。全国に店舗・ATMがあるため、引っ越しの度に銀行口座を作り直す必要がありません。手数料は時間内無料で、海外入金・送金も行えるので、一番使いやすくておすすめの銀行口座です。

三菱UFJ銀行

・ 口座開設に必要な書類:有効期限内の在留カード、特別永住者証明書、運転免許証、印鑑、パスポート(健康保険証、学生証、社員証などの提示が必要な場合もあり)
・ 開設にかかる日数:約1週間
・ 利用できるATM:三菱UFJ銀行、セブン銀行、インターネット(Enet)、ローソンATM、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行
・ ATM引出手数料:利用時間内(平日8:45~18:00)三菱UFJ銀行、セブン銀行、インターネット(Enet)、ローソンATMは無料、利用時間外は1回につき108円
※ ローソンATMは該当しないところもある
・ 海外送金手数料:3,500~4,000円+送金金額の0.05%(最低2,500円)

三菱UFJ銀行は日本最大手の銀行で、安定性も信頼度も非常に高いです。
しかし、自宅・学校・勤務先近くの店舗以外では口座が開設できない場合もあるため注意しましょう。インターネットバンキングも申し込みでき、24時間振り込みも可能なため、実店舗だけでなくネットバンキングを利用したいという方におすすめです。海外の送金・入金も可能です。

新生銀行

・ 口座開設に必要な書類:在留期間1年以上の在留カード、特別永住者証明書、交付後6か月以上の運転免許証、外国人住民の住民票の写し、公共料金・携帯電話の領収書や請求書の原本、本人連絡可能な電話番号
・ 開設にかかる日数:約1週間
・ 利用できるATM:新生銀行、セブン銀行、インターネット(Enet)、ローソンATM、イオン銀行、ゆうちょ銀行、三井住友信託銀行、あおぞら銀行、三菱UFJ信託銀行
・ ATM引出手数料:1回につき108円(新生ゴールド、プラチナカードの場合は手数料無料)
・ 海外送金手数料:2,000円+送金金額の0.1%(別途手続きが必要)

新生銀行も、外国人が口座開設しやすい銀行の一つです。オンラインで口座開設することができ、ネットバンキングも英語に対応しています。手続きは、オンラインで必要事項を記入後、必要書類を郵送すれば完了します。
ネットバンキングなので通帳はなく、手元にはキャッシュカード、セキュリティカード、利用ガイドが届きます。また、海外送金・海外からの送金の受け取りの際は別途手続きが必要です。

住信SBIネット銀行

・口座開設に必要な書類:在留期間内の在留カード、特別永住者証明書(※パスポート、学生証、社員証は不可)
・開設にかかる日数:約1週間
・利用できるATM:セブン銀行、インターネット(Enet)、ローソンATM、イオン銀行、ゆうちょ銀行
・ATM引出手数料:ランクに応じて合計で月2~15回無料(それ以降は1回につき108円)
・海外送金手数料:不可

住信SBIネット銀行は、顧客度満足度で常に上位の三井住友信託銀行とSBIホールディングスが出資し設立された銀行です。口座開設はネットで完結し、必要書類を郵送する必要はありません。実在する店舗はなく、審査に通過するとキャッシュカードが発送され、顔写真つきの本人確認書類を提示すれば受け取ることができます。
他銀行に比べると預金金利、他銀行あての振り込み手数料の無料回数が多いです。しかし、海外入金はできますが、海外送金はできません。

じぶん銀行

・ 口座開設に必要な書類:有効期限内の在留カード、特別永住者証明書、健康保険証、携帯電話番号、メールアドレス
・ 開設にかかる日数:本人確認書類を郵送する場合は約2週間、本人確認書類をアップロードする場合は約5日間
・ 利用できるATM:セブン銀行、インターネット(Enet)、ローソンATM、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行
・ ATM引出手数料:三菱UFJ銀行、セブン銀行、ゆうちょ銀行、コンビニATMは月3回まで無料(4回目以降は108円)
・ 海外送金手数料:不可

じぶん銀行は、三菱UFJ銀行と携帯電話会社のauが共同経営しているネット銀行です。実店舗と自社ATMがないため、手数料が安く預金金利が高いのも特徴です。
口座開設には、本人確認書類を郵送もしくはネットで提示すれば可能ですが、携帯電話番号、メールアドレスが必須となります。また、海外送金・入金ができないため、注意が必要です。

りそな銀行

りそな銀行では、店舗で口座開設する場合は、最短30分で口座開設ができます。また、印鑑がなくても口座を作ることができます。海外送金、入金はもちろん、全国のATMで預金の引き出しができます。ATMの数は全国で約5,000拠点あり、たまったポイントはWAON、nanacoなどに交換できます。
ただし、店舗は全国にあるという訳ではないため注意が必要です。インターネットバンキングもありますので近くに店舗がない場合は利用しましょう。

・ 口座開設に必要な書類:有効期限内の在留カード、特別永住者証明書、運転免許証
・ パスポート、外国人登録証明書、その他公共機関の発行する顔写真付の証明書 健康保険証、携帯電話番号、メールアドレス
・ 開設にかかる日数:本人確認書類を郵送する場合は約2~3週間、店舗の場合は約30分
・ 利用できるATM:セブン銀行、インターネット(Enet)、ゆうちょ銀行、りそな銀行、みずほ銀行、イオン銀行、
・ ATM引出手数料:りそな銀行は時間内無料、ゆうちょ銀行コンビニATMは平日8:45~18:00までは108円、時間外は216円
・ 海外送金手数料:1件2,500円~

みずほ銀行

・ 口座開設に必要な書類:外国人登録証明書(コピー)、有効期限内の在留カード、特別永住者証明書、印鑑、携帯電話・もしくは公共料金の領収書原本
・ 開設にかかる日数:1~2週間
・ 利用できるATM:全国のみずほ銀行、セブン銀行、インターネット(Enet)、イオン銀行、ゆうちょ銀行、エキナカATM、ステーションATM、スルガ銀行
・ ATM引出手数料:全国のみずほ銀行、イオン銀行は、平日8:45~18:00手数料無料、ゆうちょ銀行、エキナカATM、ステーションATM、スルガ銀行、コンビニATMは8:45~18:00まで108円それ以外は216円
・ 海外送金手数料:1件にあたり2,500円

みずほ銀行の口座開設は、窓口・インターネット・スマホアプリで手続きできます。日本中に支店があり、コンビニATMも使用できます。
外国人の口座開設も可能ですが、開設にはひらがな、カタカナで自筆する必要があります。また、外国への送金、国内あて外貨建送金・非居住者円建送金も行っています。

外国人が口座開設を断られるケースは?

外国人が口座開設をしようとして断られるのはどのような場合なのでしょうか。

滞在期間が6か月未満だから

滞在期間が3か月未満は、どのような理由があっても銀行口座を開設することができません。また、3か月以上でも6か月未満の場合は、非居住者円預金しか作れず、普通預金口座を作ることはできません。

生活圏外だから

ネットバンキングでない場合は、生活圏内の地域で銀行口座を作らなければいけません。生活圏外だと、犯罪による資金流出を防止するため断られる可能性があります。

銀行口座を2つ以上開設しようとしているから

原則的に1個人では1つの口座しか開設することができません。犯罪による収益の移転防止に関する法律があり、犯罪防止のために断られる可能性があります。

書類の不備

本人確認書類など、書類提出に不備が見られた場合も、口座開設を断られるケースがあります。
事前に必要な書類について調べておきましょう。

厳しいのは法律の存在もあるから

口座開設が断られやすいのは、法律改正(犯罪利益移転防止法)も理由の一つと言われています。平成25年4月の法律改正前は、口座開設等の際は、氏名、住居および生年月日について確認のみでしたが、法律改正後は職業や取引を行う目的についても確認をとらなければならなくなっています。

法律が改正されたのは、麻薬などの不正取引をはじめとする組織的な犯罪の拡大が問題となったからです。こうした犯罪から得た資金を口座に入金し、口座を転々とさせたり、資金の形態を変えたりすることで、資金の出所や真の所有者をわからなくさせる行為を防止するのがこの法律改正の主たる目的別です。

まとめ

現在、外国人に限らず日本人も銀行口座を理由なく開設することを禁止されています。その背景には、2015年に改正された犯罪による収益の移転防止に関する法律があげられています。振り込み詐欺などの犯罪が後を絶たないことが問題となっていることも現状です。

外国人が銀行口座を開設するには、6か月以上の滞在期間と本人確認書類が必要です。その他の書類は銀行によって違うため、事前によく確認しておきましょう。

また、帰国する前に銀行口座を解約しない人もいますが、銀行口座を解約しないと口座維持手数料が必要な銀行もありますので注意が必要です。また、銀行口座を解約するには通帳、キャッシュカード、本人確認書類、印鑑が必要になります。解約の際、約2週間程度かかることがありますので注意しましょう。

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