外国人の入国・在留は新型コロナでどうなる?現在の方針と必要な手続き

新型コロナウイルスの影響により、日本では外国人の出入国や在留資格について、異例の措置が取られています。

外国人の在留資格の管理は、本人はもちろん、外国人を雇用している企業にも責任があります。
新型コロナに関わる在留資格の手続き方法や、特定措置の内容について知っていきましょう。

※ここでご紹介する情報は、2020年7月13日現在までのものです。
状況によって変更となる可能性もあるので、詳しくは外務省などが発表している最新の情報をご参照ください。

新型コロナウイルスによる外国人入国に関する方針

外国人の日本への入国方針は、その外国人の国籍や、住んでいる地域によって異なります。
対応には5種類があり、その国での新型コロナウイルスの流行度合いや、日本との関係性によって決められています。

まずは段階ごとに、規制されている主な国を見ていきましょう。

参照:外務省「新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限)

1.上陸拒否

2020年7月10日時点では、以下の国からの外国人は上陸拒否、つまり日本に入国することができません。

・中国
・韓国
・インド
・インドネシア
・ベトナム
・オーストラリア
・アメリカ
・カナダ
・ブラジル
・スペイン
・イギリス
・イタリア
など131の国と地域

日本が承認している国と地域は全部で195なので、現在は「外国」といってイメージするほとんどの国が、この「上陸拒否」の対象です。
ただし、これらの国の外国人でも、永住者・日本人の配偶者・永住者の配偶者等・定住者の在留資格を有する外国人で、特段の事情がある場合には入国が可能です。

2. 検疫の強化

入国時の検疫の強化の対象となっているのは、「全ての国」です。
航空機または船舶で日本に上陸する外国人は、検疫法に基づいて、隔離(入院)や停留しなければならない場合があります。

また、場合によっては検疫所長が指定する場所(自宅等)での14日間の待機が求められることも。
入国後の移動は公共交通機関ではなく、家族や会社等の送迎が推奨されています。

3. 既に発給された査証の効力停止

すでに観光や就労等のビザを取得している外国人でも、2020年3月~7月末まではビザの効力が停止されます。
これに該当する国と地域は、以下の通りです。

・中国
・韓国
・インド
・インドネシア
・ベトナム
・オーストラリア
・アメリカ
・カナダ
・ブラジル
・スペイン
・イギリス
・イタリア
など172の国と地域

こちらも上陸拒否と同じく、一般的に「外国」といって連想する、ほとんどの国と地域が該当しています。

4. 査証免除措置の停止

通常時は日本にビザなしで入国できる外国人であっても、新型コロナウイルスの流行が収束するまでは免除措置が停止されます。

日本への入国を希望する場合は、新たにビザ発行の申請手続きを行わなければいけません。
これに該当するのは、以下のような国と地域です。

・韓国
・香港
・インド
・インドネシア
・ベトナム
・アルゼンチン
・メキシコ
・イタリア
・イギリス
・スペイン
・ドイツ
・フランス
など84の国と地域

中国はもともとビザ免除国ではないため、この条件には当たりません。
アメリカやカナダなど、上陸拒否には該当しても、ビザ免除は停止されない国や地域もあります。

5. 航空機・船舶の到着空港・港の限定等

航空機の到着空港や船舶の到着港が限定されているのは、中国と韓国の2ヶ国です。
2020年7月末まで、航空機の中国または韓国からの到着便は、成田空港と関西空港に限定されています。

また、中国または韓国からの旅客船の到着は、2020年7月末まで停止されています。

既に日本に在留している外国人について

既に日本に在留している外国人は、更新の期日や在留期限の延長が認められています。

在留期限が満了する場合

外国人の在留期限が満了し、その後も日本に在留したい場合、更新手続きが必要になります。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、窓口の混雑などを防ぐために、更新手続きの期限が延長されています。

技能実習生・特定活動の場合

就職活動や、内定待機のために来日している特定活動ビザの外国人は、期間満了後も引き続き就職活動を行う場合は在留期間更新許可を得ることが可能です。

技能実習生で、期間満了後も新型コロナウイルスの影響で帰国が難しい場合には、6ヶ月の「特定活動(就労不可)」ビザに資格変更できます。
同じ実習先との契約を継続する場合には、「特定活動(就労可)」のビザ取得も可能です。

参照:法務省

留学の場合

「留学」の在留資格をもつ外国人が、学校を卒業したなどの理由で就学を継続せず、帰国が難しくなった場合、90日の「短期滞在」や6ヶ月の「特定活動(就労不可)」ビザを取得することができます。

就学を継続し、留学ビザの更新が必要な場合には、「在留期間更新許可申請」が可能です。
通常時より、更新の期日が3ヶ月延長されます。

参照:法務省

短期滞在の場合

「短期滞在30日」で在留中の方で、本国への飛行機便の長期間欠航などで帰国が難しい場合、期間の更新が認められます。
最寄りの出入国在留管理局で、在留期間更新許可申請を行います。

帰国困難者について

来日した目的の活動が終わり、在留資格が満了するにも関わらず、新型コロナウイルスの影響で本国に帰国できない場合、「帰国困難者」となります。
そういった方は、6ヶ月の「特定活動(就労不可)」ビザの取得が可能です。

例えば、学校を卒業後、日本で就労・就学の予定がない方や、日本の企業との契約期間が満了して、引き続き就労する予定がない方などが当てはまります。

再入国出国中に在留期限を経過する場合

再入国を希望して日本を出国して、新型コロナウイルスの影響で日本に戻る前に在留期限の満了日を迎えた場合は、再度在留資格の申請をする際の手続きが簡易になります。
申請と理由書だけで受理されるため、通常の新規申請のような膨大な提出書類は必要ありません。

必要書類

来日中の外国人が同じ資格の在留ビザを更新する場合、必要書類は通常と同じです。
ただし、窓口の混雑を緩和するため、通常より更新期日が3ヶ月延長されています。

留学や就労ビザから特定活動ビザに変更するなど、在留資格の種類の変更がある場合には「在留資格変更許可申請」を行います。

必要な書類は、以下の通りです。
・在留資格変更許可申請書
・写真
・日本での活動に応じた資料
・在留カード
・資格外活動許可申請書(滞在中アルバイトなどをする場合)
・旅券または在留資格証明書を提示

今後日本への入国を予定している外国人について

最後に、これから日本への入国を予定している外国人の取り扱いについて、ご紹介します。

在留資格認定証明書の有効期間は?

通常、在留資格認定証明書の有効期限は3ヶ月ですが、新型コロナウイルスの流行中は特例措置が取られます。

特例措置の期間中は、「入国制限措置が解除された日から6か月」または2021年4月30日のいずれか早い日が期限となります。
新型コロナウイルスの収束後、在留資格認定証明書を用いてビザを発行する手続きは、この期限までに行いましょう。

なお、「入国制限措置が解除」は、上陸拒否の対象国から外れていて、かつ既に発給されたビザの効力停止が解除されていることを指します。

配偶者の入国は?

永住者、日本人の配偶者、永住者の配偶者、定住者であっても、特段の理由がない場合は上陸拒否の対象外とはなりません。
再入国許可を受けた上での出国であっても、取り扱いは同じです。

ただし、人道上、配慮すべき特段の事情がある場合には、個別のケースに応じた対応が可能な場合もあります。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在はほとんどの外国人が上陸拒否、またはビザ取り消しの対象となっています。
すでに日本にいる外国人については、現在持っているビザの更新、または日本に留まるためのビザ発行手続きが行えます。

新型コロナウイルスの影響で世の中が混乱していても、外国人の在留資格の管理は適切に行う必要があります。
外国人を雇用している企業では、最新情報を確認して必要な手続きを行いましょう。

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