就労ビザを持つ外国人は『副業』できる?ケース別に徹底解説

日本で就労ビザを持って働く外国人には、働く上で様々なルールが課せられます。
日本人でも始める人が増えている副業ですが、外国人の就労ルール上はどのような扱いになるのでしょうか。

今回は、就労ビザを持つ外国人の副業について詳しく解説いたします。
外国人が副業を行う場合のルールや、必要になる手続きをお伝えしていきます。

就労ビザでの副業の可否は職種次第

まず、結論から言うと、日本で働く外国人が副業をすることは可能です。
しかし、持っている就労ビザの種類と、副業の職種によっては「資格外活動許可申請」という手続きが必要となります。

外国人の副業にはどのようなルールがあるのか、詳しく見ていきましょう。

就労ビザとは

「就労ビザ」は、日本で就労が認められている在留資格の総称です。
就ける職種が限定されている16種類の就労ビザと、高度専門職ビザ、永住権などの在留資格で就労が認められています。

日本で働く外国人は、必ずいずれかの就労ビザを取得する必要があります。

副業が在留資格と同じ場合

副業が在留資格と同じ職種の場合、本業の他に副業を持っていても何ら問題はありません。

例えば「技術・人文知識・国際業務」の就労ビザを持ち、外国語講師として働いている外国人が、別の語学教室でアルバイトしたり、報酬を得て私的に語学レッスンを行ったりする場合などです。
全ての仕事の職種が持っている就労ビザの資格に合致しているので、問題なく副業ができます。

就業ビザでは就ける仕事の種類は制限されていますが、所属する企業の数や勤務時間数は定められていないのです。

副業が在留資格と異なる場合

副業の職種が持っている在留資格と異なる場合、「資格外活動許可申請」という手続きが必要になります。

例えば、「技能」の就労ビザを持ち調理師として働いている外国人が、本業の時間外に語学講師のアルバイトをすることはできません。
企業に所属せず私的に語学レッスンを行う場合も、報酬を得ると資格外活動になってしまいます。

また、継続した仕事ではなく、単発の臨時報酬を得た場合は特に手続きは不要です。
継続して資格外の副業をしたい場合には、「資格外活動許可申請」を行って「資格外活動許可証」を受ける必要があります。

ちなみに、無報酬のボランティアなら、就労ビザの資格外の活動をしても問題ありません。

就労ビザで副業を行うために必要な申請は?

それでは、外国人が資格外の副業をしたい場合に必要な申請について詳しくご紹介します。

必要なのは「資格外活動許可申請」

先にもお伝えしましたが、日本で働く外国人が就労ビザの資格外の副業をしたい場合、「資格外活動許可申請」が必要になります。

ちなみに、こちらは副業だけではなく、資格外の活動をしたい場合全般に行う申請です。
資格外活動許可申請を行い受理されると、「資格外活動許可証」が交付され、それを根拠に副業をはじめとした資格外活動ができるようになるのです。

「資格外活動許可申請」の申請方法

資格外活動許可申請の手続きには、以下のものが必要です。

  • 資格外活動許可申請書
  • パスポート
  • 在留カード

資格外活動許可申請書は出入国在留管理局で入手するか、出入国在留管理庁のホームページからダウンロードできます。

記入する内容は、氏名・住所・生年月日など基本事項と、現在持っている在留資格、副業をしようとしている勤務先や職務内容など。
つまり、資格外活動許可申請は副業をしたいと思い立ったときではなく、副業の具体的な勤務先まで決まってから行う申請です。

記入する内容は難しくないので、誰でもスムーズに作成できるでしょう。

就労ビザがメイン、副業は補助

就労ビザを持つ外国人が副業をする場合、いくつかの制限事項があります。

  • 就労ビザの活動を妨げない
  • 就労ビザの活動を続ける
  • 単純労働を禁止

これらの条件について、詳しく見ていきましょう。

「資格外活動許可」にも制限あり

資格外活動許可申請は、手続きを行えば必ず受理されるものではありません。
2週間~2ヶ月ほどの審査期間があり、現在の在留状況に問題がないかどうかや、資格外許可の条件を満たしているかどうかなどを審査されます。

就労ビザの資格外の副業が許可されるのには、以下の3つの条件があります。

①就労ビザの活動を妨げない

まず、資格外活動許可の条件は、本業である就労ビザの活動を妨げないこと。
副業の活動時間が本業の就労時間を上回るなど、本業に妨げがあると判断されると資格外活動の許可が下りません。

外国人を採用する企業側も、本業をおろそかにされるのは不本意ですよね。

②就労ビザの活動を続ける

2つ目の条件は、就労ビザの活動、つまり本業を継続すること。
本業を辞め、いつの間にか副業が本業になってしまうと、資格外活動ではなく不法就労になってしまいます。

あくまでも就労ビザで許可された活動がメインで、副業は補助的な役割である必要があるのです。

③単純労働は禁止

現在、日本で働く外国人には単純労働は許可されていません。

単純労働とは、スーパーやコンビニのレジ、飲食店のウェイター・ウェイトレス、清掃業など。就労ビザが取得できない職種では、副業としてもこれらを行うことができないのです。

これはOK?就労ビザを持つ外国人の副業Q&A

それでは、外国人の副業に関してよくあるQ&Aを見ていきましょう。

就労ビザありの外国人は退職後に副業を行える?

日本で就労ビザを持って働く外国人は、退職後3ヶ月以内に再就職する必要があります。
3ヶ月以上就職活動もせず無職のまま在留していると、再就職の意思なしと見なされて就労ビザが取り消しになります。

逆に言うと、退職から3ヶ月以内なら持っている就労ビザが有効ということ。そのため、就労ビザの資格内の副業なら、退職期間中に行っても問題ありません。

留学生がアルバイトを行うのはOK?

留学生がアルバイトをしたい場合、先にご紹介した「資格外活動許可申請」を行うことで可能になります。

ただし、留学生のアルバイトには時間数の上限が定められています。
留学生がアルバイトをできる時間数は、学校がある時期は週28時間、夏休みなど学校がない時期は週40時間です。

外国人が副業で起業することは可能?

外国人が日本で起業するためには、「経営管理」という就業ビザが必要になります。
本業が会社経営で、経営管理ビザを持っている外国人や、活動に制限がない永住者・日本人の配偶者などなら、副業で起業をしても問題ありません。

しかし、それ以外のビザの外国人は、副業で起業をするのは難しいでしょう。なぜなら、資格外活動の内容として「経営管理」が認められた実績はなく、今後も難しいと考えられるため。

また、本業の会社の社内規定としても、「副業許可」はありえますが、副業での起業まで許可している会社は少ないでしょう。

就労ビザありでも副業NG?!違反したらこんなリスクが

資格外活動の許可を取らず、無許可で副業をした場合、罰則として就労ビザの取り消し対象になります。
最悪の場合は強制退去となり、そうなると以後5年間は日本に入国できません。

安易な副業により、本業をも失うリスクがあるので、資格外の副業は必ず正規の手続きを経てから行いましょう。

まとめ

外国人の副業は、就労ビザの資格内の職種であれば何ら問題ありません。
就労ビザの資格外の副業をする場合には、資格外活動許可申請が必要となります。

また、資格外活動が許可されるには、本業を妨げない・本業を継続する・副業の職種が単純労働ではないという条件があります。
違反すると、最悪の場合は強制退去もありえるため、外国人が副業をする際は正規の手続きを行ってください。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事