若手人材の確保が命題である日本企業の人事部門にとって、韓国人の採用も人材獲得の有力な手段の一つです。日本人の中でもイメージが分かれる韓国人ですが、仕事に対してはどのような考え方を持っているのでしょうか。
今回は、韓国人の仕事観や、日本企業の人事が韓国人を採用する方法について解説していきます。

日本に住んでいる韓国人の数は?

日本に住んでいる在日韓国人の数は、2018年時点で452,701人です。
在住している地域としては、東京・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫などが多くなっています。東京の新大久保、神奈川の川崎、大阪の鶴橋など、いわゆる「コリアンタウン」と呼ばれる街も全国に点在していて、日本の在留外国人の数としては在日中国人に次いで第2位です。在日韓国人の歴史は古く、戦前から移入していたため、既に帰化した韓国人やその家族、子孫までを含めるとその数は膨大になります。
そのため、本人は日本人というアイデンティティであっても、祖父母や曽祖父母の代で韓国人の血が入っているというケースも決して珍しくありません。

韓国人材を採用するメリットは?

次に、企業の人事活動において、韓国人を採用することで得られるメリットについて解説していきます。

若い働き手を確保できる

現在、韓国国内の大学生の就職率は50~60%ですが、軍隊やアルバイト就労を除いた正社員就職のみでは20%前後であり、若者は就職難に陥っています。韓国に働き口が全く無いという訳ではありませんが、優秀な学生は大企業への就職を望んでいて、中小企業には面接を受けに行くこともあまりありません。韓国の中小企業は低賃金・重労働のところが多く、生活もままならず結婚相手も見つからないということで極端に人気が低いのです。
そのため、韓国国内で就職が決まらない学生は、国外の企業への就職も視野に入れています。そんな韓国人学生と少子化で若い働き手が足りない日本企業とは双方のメリットが合致しており、日本は韓国の就職難に苦しむ若者の受け入れ先にもなっているのです。

マルチリンガルの人材が多い

韓国は先にも述べたように就職難のため、親世代は子どもを良い企業に入社させるために非常に教育に力を入れています。
中でも語学力の高い若者が多く、英語・韓国語とさらにもう一言語以上話せるマルチリンガルの人材が多いです。英・韓・日の3ヶ国語を話せる韓国人なら、社内外ともにコミュニケーションをスムーズにとれるため、グローバル化に最適な人材と言えるでしょう。
国際的な人材を確保したい企業の人事部門は、韓国人の採用を検討してみましょう。

時代を先取る「パルリパルリ文化」

韓国人には、「パルリパルリ(早く早く)」となんでもスピーディーに行動する文化・国民性があります。韓国製のスマートフォンやアプリがいち早く世界的なシェアを得たのは、このパルリパルリ文化の賜物と言えるでしょう。
物事が変化するスピードが加速度的に上がっている現代では、この気質が大変ビジネスに役立ちます。変化の激しい業界では、物事を先取りする韓国人を採用することが企業にとってメリットとなるのです。

韓国人が仕事を選ぶ時に大切にしていること

韓国人が仕事を選ぶときに重視するポイントについて、解説していきます。韓国人を積極採用したい人事部門の方は、こちらを参考に韓国人から見て魅力的な求人を作成しましょう。

東京や大阪に拠点を置く大企業である

韓国の優秀な学生は、国外での就職先には有名な大企業を好みます。
先にご説明した通り、韓国の若者は中小企業への就職を嫌って国外に出るので、収入の良さと会社の規模はまず重視するポイントです。また、韓国には「見栄」の文化があり、聞こえが良いこと、人に誇れることを重視する傾向があります。世界的に名前を知られている東京・大阪などの大都市にある大企業なら、結婚相手探しにも不自由せず、キャリアアップのための転職にも有利と考える方も多そうです。
そのため、東京や大阪に拠点がある大企業の求人に優先的に応募する韓国人が多い傾向にあります。

将来性のある業界である

新しいものが好きで先見性がある韓国人は、業界の将来性を重視して仕事を選びます。そのため、今後も発展し続けていくであろうIT業界や、東京オリンピックに向けて盛り上がっていく広告業界、建築業界などを就職・転職先として志望する韓国人が多いです。
人事が韓国人を面接するときは、自社の今後の事業計画や発展の見通しについて説明できるようにしておくといいでしょう。

東京・大阪など韓国人コミュニティがある地域にある

東京や大阪には多くの在日韓国人が暮らしているコリアンタウンがあり、韓国人コミュニティの中で友人を作ったり、仕事を紹介されたりすることも多いです。そのため、韓国人が日本に住むにあたって、東京や大阪など韓国人が多く住む地域であるということは重要なポイントとなります。
また、日本にいても韓国語が通じ、韓国の食材や雑貨が手に入る東京や大阪のコリアンタウンは、故郷を離れて暮らす韓国人にとって非常に便利で安心感があります。

韓国人材を採用する方法

それでは、企業の人事が韓国人を採用する方法について解説していきます。

韓国人向け求人サイトを利用する

在日韓国人は非常に数が多いので、日本国内のメジャーな求人サイトでも韓国人向けページを設けていることが多いです。既に人事採用で求人サービスを利用したことがある場合は、まず同じサイトで韓国人の募集が行えるかどうか確認してみましょう。
また、韓国人に特化して人材の紹介を行なっているマッチングサービスもあります。利用コストはかかりますが、資格や学歴など企業の希望にあった人材を紹介してくれるので、マッチング度の高い人材をスムーズに確保することができます。
さらに、東京・名古屋・大阪・福岡に支部がある外国人版のハローワークでも、韓国人の紹介を行なっています。

韓国学校・日本語学校に紹介を頼む

韓国学校とは、韓国籍を持つ在日韓国人を対象に、韓国語で教育を行う学校です。
韓国学校に通っている韓国人は、親が在留資格・永住権を持っている場合が多く、複雑なビザの手続きが不要なことがメリットです。東京・大阪・京都・茨城に学校があるため、韓国語が堪能な人材を採用したい場合には紹介を依頼してみましょう。
また、仕事を探すために来日したばかりの韓国人は、日本語学校に通っていることも多いです。留学ビザで来日している場合、就労のためにはビザの切り替えが必要となりますが、日本での就労に意欲的な韓国人留学生を採用するためには有用な方法です。

自社従業員・取引先からの紹介

自社従業員や取引先に紹介を依頼するのは、最もコストがかからない韓国人の採用方法です。紹介ならある程度能力や人柄が保証されているため、人事による面接もスムーズに進むでしょう。
また、既に社内に韓国人の従業員がいる場合、韓国人のコミュニティ内で知り合いを紹介できるケースが多く、短期間で人材を確保できます。

韓国人を採用している企業の口コミ

韓国人を採用した企業や、実際に韓国人の同僚と働いている人の口コミをご紹介します。

口コミ①

韓国人の同僚がいますが、すごく仕事ができて成績が良いです。自己主張をはっきりとし、仕事ができることをアピールするのが上手だなと思います。
「~すべきだ」のような断定的な口調が多く、上から目線に感じてしまうときがありましたが、韓国に詳しい同僚に「韓国語でよくある言い回し」だと聞き、妙に納得しました。

口コミ②

同じ職場に5人ほど韓国人の同僚がいます。日本語がすごく上手だし、メイクや服装も日本風なので、普段あまり韓国人だということは意識していません。
しかし、たまに歴史や国際関係の話題になると、強い口調で「それは違う」とこちらの考えを否定してくることがあるので、そういう時はビックリしますが、それは日本人の場合でもままあることでしょう。

口コミ③

韓国人全体の気質なのか、同僚個人の性格なのかはわかりませんが、私の周りの韓国人は、日本人よりも一度仲良くなってしまうと兄弟や姉妹の様に助けてくれています。私が仕事で困った時などは自分の仕事ではないにもかかわらず、自分の仕事のように遅くまで手伝ってくれたりしますし、プライベートでも日本人の友人よりも距離感がすごく近く接してきますので、本当に姉妹の様に感じています。

韓国人材を採用する上での注意点

韓国人材は愛国心が強い方が多く、歴史や国際情勢についても日本とは関係性がとても深い国です。また、日本国内にも韓国や韓国人に対して特別な感情を持っている人がいるのも事実。しかしながら採用企業の方はそういったことを過度に気にする必要はありません。文化背景が非常に親しい国なので一つのチームの仲間として受入れることができれば、非常に相性のよい、チームや組織にとって大きく貢献してくれる強力な人材となる可能性を大きく秘めています。

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