「リモート」とは?注目ワードのリモートワークやリモートアクセスを解説

新型コロナウイルスの流行により、2020年4月ごろからリモートワークを導入する企業が急増しました。
一時的な感染症対策だけではなく、働き方改革や時間・コスト削減の一環として、流行収束後もリモートワーク継続を発表する企業も出てきています。

今回は、リモートワークのメリット・デメリットや、リモートワークに必要なツールについてご紹介。
リモートワークに必要な「リモートアクセス」についても、わかりやすく解説します。

リモートワークとは?

リモートワークとは、英語の「remort(遠隔)」と「work(労働)」を組み合わせた造語。
会社に出勤せず、自宅やカフェでPC・スマホ等を使い、遠隔で仕事をすることです。

以前から実施している企業はありましたが、新型コロナウイルスの流行により導入する企業が急増しました。
2020年4月の調査では、東京都内で働く人の49.1%が「テレワーク(リモートワーク)をしている」と回答しています。
全国平均では、2020年4月時点のテレワーク(リモートワーク)実施者の割合は27.9%で、この数字は同年3月の調査の約2倍となっています。

出典:4月上旬のテレワーク実施率は27% 緊急事態宣言前から2倍に 都内では49%が実施

テレワークとは違う?

リモートワークと似た言葉に、「テレワーク」というものがあります。
テレワークとは、英語の「tele(遠い)」と「work(労働)」を組み合わせた造語で、意味の上ではリモートワークとあまり違いはありません。

しかし、日本での一般的な使われ方としては、以下のように区別されている傾向があります。

・テレワーク:会社から離れた場所に自宅があるなど、物理的に出勤が難しい人の働き方
・リモートワーク:IT系など必ずしも出勤しなくてもいい人の働き方

また、リモートワークはテレワークよりも「チームで働く」という意味合いが強い傾向もあります。
実際にオフィスに行かないだけではなく、チームのメンバーとチャットアプリなどで連絡を取りながら進めていく働き方を「リモートワーク」と呼ぶことが多いです。

さらに、リモートワークは新型コロナウイルス流行をきっかけに急激に広まった言葉ですが、テレワークは30年ほど前から使われてきた言葉です。
政府の文書などで「出勤しない働き方」に触れるときには、テレワークという言葉を使うことが多くなっています。

リモートワーク導入に必要なもの

リモートワーク導入に最低限必要なのは、まず「PC・スマホ・ネット環境」。
新型コロナウイルスの影響により、臨時にリモートワークを取り入れた会社では、従業員の私物や自宅のネット環境をそのまま利用しているケースも多いです。
会社のPCの持ち帰りを一時的に許可したり、会社名義のポケットwi-fiを貸し出したり等の対応をしている企業もあります。

また、従業員間の連絡を円滑にするために、チャット・ウェブ会議・ファイル共有等のツールの準備も必要です。
会社独自のシステムを使用している企業もありますが、臨時にリモートワークを導入した企業では、Chatwork、Skype、Google Drive等の無料ツールを利用していることが多いです。

リモートワークのメリット・デメリット

次に、リモートワークのメリットとデメリットについて解説します。

リモートワークの最大のメリットは、新型コロナウイルスへの感染リスクを低減できること。
会社内だけではなく、通勤電車などでの感染リスクを考え、導入している企業が多いです。

また、通勤時の物理的な移動がいらなくなるので、時間や交通費の節約にもなります。
さらに、遠隔地に住んでいる人や、幼い子供がいるなど通勤できない事情がある人の雇用も可能です。
感染リスク低減以外のメリットも多数あるため、新型コロナウイルス流行の収束後も、リモートワークを継続する企業は多くなる見込みです。

逆にリモートワークのデメリットは、従業員間のコミュニケーションが鈍くなること。
実際に顔を合わせていれば数秒の会話で済むような確認も、リモートワークだと「チャットを打つ→相手の確認を待つ→返信を打つ」というプロセスが必要になります。

他には、情報の共有が不十分になる、使用ツールのセキュリティ強度によっては情報流出が起こりうるというリスクもあります。

リモートアクセス・リモート接続とは?

リモートアクセスとは、インターネットを通じて、離れた場所から社内のPCや社内ネットワークにアクセスすること。
リモートワークを行うには、場合によってはリモートアクセスが必要になることもあります。

リモートアクセスはとても複雑な仕組みが必要ですが、ここでは初心者にもわかりやすいように、ごく簡潔にご説明します。

リモートアクセスの仕組み

リモートアクセスを行うには、リモートアクセス製品を導入し、リモートアクセスサーバ経由で社外から会社PCへアクセスするという仕組みになっています。

一般的には「RAS(Remote Access Service)」というものが使われ、「社外のPC・スマホ→RAS→社内ネットワーク」という風に接続します。
ただし、RASには不特定多数の人が使うインターネット回線を使用するため、セキュリティ対策を同時に導入しないと情報漏洩等のリスクがあります。

リモートアクセスを行う別の方法として、「VPN(Virtual Private Network )」というものもあります。
VPNとは社内ネットワークに接続する専用の通信環境で、仮想的な専用線です。
VPNに接続する際、認証が必要な設定にすることで、会社に無関係な人のアクセスを防いでセキュリティを強化することができます。

リモートデスクトップとはどう違う?

リモートアクセスの他に、「リモートデスクトップ」という言葉があります。
結果的に得られる目的は似ていますが、リモートデスクトップはリモートアクセスのためのツールというイメージです。

リモートデスクトップとは、手元のPCやスマホで、遠隔地にあるPCを遠隔操作できる機能のこと。
Windows10には、標準装備されています。
会社のPCがWindows10の場合、リモートデスクトップを利用すれば、VPNを構築することなく社内PCを操作することが可能です。

リモートアクセスのメリット・デメリット

リモートアクセスの最大のメリットは、自宅でも社内と同じように仕事ができること。
例えば、顧客情報など重要な情報は、社外への持ち出しを禁じている企業が多いです。
リモートアクセス環境が構築されていれば、やむを得ず出勤ができない時にも社内ネットワークにアクセスして情報を閲覧でき、リモートでできる仕事の幅が広がります。
また、社外秘情報をUSB等に入れて持ち出すよりも安全性が高く、情報漏洩リスクを低くすることができます。

反面、デメリットとして、第三者が社内ネットワークに侵入する隙を与えてしまうというセキュリティ面のリスクがあります。
リモートアクセスツールを導入する際は、指紋認証や電子証明書が必要だったり、情報が暗号化されていたりなど、セキュリティが強化されたツールを選びましょう。

リモートワーク導入にあたっての注意点

リモートワークを導入する際は、「セキュリティ」「仕事量・タスク管理」「コミュニケーション不足」の3つのポイントに注意する必要があります。

まずセキュリティに関しては、特にリモートアクセスを利用する場合に注意が必要です。
VPNやセキュリティが厳重なRASを利用するなどの対策を必ず行いましょう。
チャットやウェブ会議等のアプリも、無料ツールを導入するとセキュリティに問題があるケースもあります。
また、コワーキングスペース等で周囲の人に電話の内容を聞かれる、PCの画面や書類を覗き見られるといった、アナログな情報管理に関しても気を配る必要があります。

他には、実際に仕事をしている姿が見られない分、サボる社員が出てきたり、逆に仕事量が過密になったりしていても誰にも気づかれないというリスクも。
公平性を保つため、リモートワークと同時に、定量評価制やフレックスタイム制を導入する企業も増えています。

最後に、コミュニケーション不足もリモートワークの大きな課題です。
業務上必要な会話だけではなく、雑談から生まれるアイデアや人間関係も意外に多いもの。
リモートワーク中であっても、チャットでの雑談を推奨している企業もあります。

まとめ

新型コロナウイルス流行の影響で、リモートワークを導入する企業が急増しました。
流行が収まったあとも、第二波・第三波への警戒や、時間・コストの削減、働き方改革などのために、リモートワークを継続する企業も出てくる見込みです。

リモートワークはメリットと共にデメリットも多いため、適切な管理方法を同時に導入する必要があります。

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