グローバル化が進む現代では、外国人人材の採用が各企業の人事部門の急務となっています。
「英語に堪能・英語が母国語である人材」としてまず連想されるアメリカ人は、どの企業の人事からも非常に人気が高い人材です。そんなアメリカ人を採用するにはどのような手段があるのか、またアメリカ人を採用するメリットについて解説していきます。

日本に住んでいるアメリカ人の数は?

日本に中長期で滞在している民間のアメリカ人の数は、2015年時点で51,523人です。
そのうち永住しているアメリカ人やその家族は16,732人で、留学や就労などその他のアメリカ人は34,791人となっています。ただし、在日米軍の関係者は外国人登録されていないため、この数には入っていません。
また、日本に帰化したアメリカ人やその家族、子孫などを含めると、日本に在住しているアメリカ人・元アメリカ人の数は約10万人以上になると言われています。
在日アメリカ人は東京や横浜を中心とした関東地方に多く在住していて、約54%が関東に住んでいます。
その他、在日アメリカ人が多く住む地域は、大阪など近畿地方に14%、中部地方に10%となっています。

アメリカ人を採用するメリットは?

次に、人事がアメリカ人を採用するにあたり、企業側が得られるメリットについて解説していきます。

グローバル化への対応が可能

アメリカ人を採用することで企業が得られる最も大きなメリットは、グローバル化への対応が可能ということです。アメリカ人は英語が第一言語であるため、英語を介してコミュニケーションできる全ての人との意思疎通が可能です。
また、アメリカへの事業進出を考えている企業なら、現地の市場や文化、地理などに詳しいアメリカ人社員がいることは非常に大きなメリットとなります。

社内環境の活性化

アメリカ人は、自分の意見やイエス・ノーをはっきり表明する国民性が顕著で、「意見を表現しないのは意見を持っていないのと同じ」という考え方が当たり前です。そのため、日本人らしい遠慮の応酬で、意見の交換が進まず停滞した雰囲気になっている企業では、アメリカ人を採用することでその雰囲気を打破することが期待できるでしょう。
人事から会社内の雰囲気を変えていきたいと考えているときは、文化の違うアメリカ人を採用するのも一つの方法です。

互いの文化に対する偏見や差別が少ない

外国人労働者を採用する際には、文化や国籍が違う相手への偏見のある人が企業内にいるということは避けて通れない問題です。
しかし、日本人のアメリカに対するイメージは、アジアなど他の諸外国に比べて非常に良く、どちらかというと憧れを持っている人も多いです。映画やドラマなどでアメリカ人の暮らしぶりを知る機会も多いので、比較的スムーズに相手の文化を受け入れることができるでしょう。
また、日本での就労を希望するアメリカ人は、日本文化に興味関心のある人も多いです。
このように、互いの文化に偏見や差別的視点を持つことなく人間関係を築くことができるのも、アメリカ人を採用するメリットと言えます。

アメリカ人が仕事を選ぶ時に大切にしていること

アメリカ人を採用するには、その企業がアメリカ人にとって魅力的である必要があります。仕事を選ぶときの基準はもちろん人によって様々ですが、一般的なアメリカ人が重視している点について解説していきます。

キャリアプランが明確

アメリカ人は、自分がどのようにキャリアを積んでいくかについて、はっきりした目標を持っている場合が多いです。アメリカ人の面接を担当する人事は、企業に入社したらどのようなキャリアアップの道が用意されているかについて、明確に説明できるようにしておきましょう。
入社後に人事異動が多いなど、うまくキャリアを積めない企業は、アメリカ出身者に敬遠されることが多いです。

自分らしく働けること

先述したように、アメリカは自分の意思をはっきりと表現する国民性です。
また、アメリカ国内では、企業が人材を採用する際、人事はその人の人柄・人間性についてはあまり気にしていません。どんな性格の人でもうまく活用するのが人事や上司の仕事だと考えているためです。
そのため、アメリカ人は日本の企業で働くときも、自分らしく働ける職場を望んでいます。

東京・大阪など都市部に住める

最初の項目で紹介したように、在日アメリカ人の半数以上は、東京を中心とした関東地方に在住しています。他の地域に住んでいるアメリカ人も、大阪や神戸、名古屋など大都市を選んで住んでいることがほとんどです。
単純に東京や大阪など都市部の方が便利だという以外にも、東京・大阪の方が地方に比べて英語を喋れる日本人が多く、アメリカ人がスムーズに生活できるという面もあると考えられます。そのため、多くのアメリカ人は東京・大阪などの大都市以外に住むことを望みません。
東京や大阪以外に拠点を置く企業がアメリカ人を採用したい場合、待遇面などで東京・大阪の企業を上回る必要があります。

アメリカ人を採用する方法

ここでは、日本企業の人事部門がアメリカ人を採用するための主な方法3つについて、解説していきます。

アメリカ人を紹介してくれる求人サービスを利用する

アメリカ人を採用するにあたり最もメジャーな手段は、アメリカ人を紹介してくれる人材紹介サービスを利用することです。
英語が第一言語であるアメリカ人人材は日本での需要が高いため、アメリカ人を紹介する求人サービスは数多くあります。「英語を話せる欧米出身の外国人を紹介」という形の人材紹介サービスであることがほとんどですが、アメリカ人に限定して採用したい場合には国籍を指定することももちろん可能です。学歴や日本語のレベルも選択できるため、求めているスキルを持ったアメリカ人の人材をスムーズに確保することができます。
ただし、他の方法に比べるとコストがかかるのがデメリットとなります。
なお、東京・名古屋・大阪・福岡には、外国人を紹介してくれる公的機関であるハローワークの外国人版の支部が設置されています。

英語新聞や雑誌に求人を掲載する

また、求人サービスを利用するのではなく、アメリカ人が読む英語新聞や雑誌に求人を掲載するという方法もあります。
掲載料はかかりますが、人材紹介サービスよりは比較的安価に人材を確保できるのが雑誌掲載のメリットです。掲載媒体により、ホワイトカラー専門、特殊技能専門などがあるので、自社に合った媒体をリサーチして選びましょう。
ただし、間に立って紹介やマッチングをしてくれる企業がいないため、掲載をしても必ずしも応募が来るとは限りません。また、応募条件を提示していても、それに当てはまらない人材が応募してくる可能性があるなど、マッチング度の低さも新聞・雑誌掲載のデメリットだと考えられます。

学校・自社従業員・取引先に紹介を頼む

そして、最もマッチンング度が高く、コストもかからないのが、学校や従業員、取引先などに紹介を頼む方法です。
外国人留学生を多く抱えている学校では、留学生の就職を強力にサポートしています。資格など特殊な技能を持つアメリカ人人材を募集している場合は、資格関連の専門学校や専門科を持つ大学などに紹介を依頼したり、求人を出したりしてみましょう。特に技能は必要なく、語学力の面でアメリカ人の人材が必要であるという場合には、アメリカ人が多く通う日本語学校にコンタクトを取ってみるのがおすすめです。
また、自社従業員や取引先からの紹介であれば、ある程度人格や能力が保証された高水準な人材を確保することができます。

アメリカ人を採用している企業の口コミ

アメリカ人を採用している企業や、アメリカ人の同僚と実際に働いている人の口コミをご紹介します。

社交的でコミュニケーション能力が高い

同僚に10人ほどアメリカ人がいます。アメリカ人ということで一まとめにしてしまいがちですが、実際に働いてみてわかったのは、日本人と同じで人それぞれだということ。お調子者も、根暗な人も、真面目に働く人もサボる人もいます。
ですが総じて言えるのは、みんな社交的だということです。気遣いやリップサービスが上手で、ホームパーティーを開いて同僚を招待するなど、人とのコミュニケーションを大事にしているようです。

他の国の文化を受け入れるのが早い

東京でコンサルの仕事をしています。
同僚に外国人も多いですが、アメリカ人の同僚は他の国から来た人に比べて気楽で付き合いやすいです。自分の意見もはっきり言う分こちらが言うことも受け入れてくれるので、スムーズにコミュニケーションできます。逆にヨーロッパの人は自国の文化への誇りが強いのか、他文化の受け入れにハードルがあるような気がします。
とはいえ本当に人それぞれなので、アメリカだから、アジアだから、ヨーロッパだからという考えは総じて偏見と言えるのかもしれませんね。

仕事は大雑把な一面もある

学生時代に大阪に留学していた経験があるアメリカ人と一緒に働いています。
日本語はカタコトですが、時々思いもよらない大阪弁を話すのでびっくりするし面白いです。
働いていて日本人と違うと思うのは、かなり大雑把で雑であるということ。上司に提出する書類がシワだらけなのに平気な顔で出しているのを見ると、やはり文化が違うなと思います。

アメリカ人を採用する上での注意点

アメリカ人が日本で働くために在留資格を得るには、「技術」か「人文知識・国際業務」のどちらかが必要です。学歴・職歴・資格が審査されて許可が下りるので、学歴や経験がないアメリカ人は、就職でいきなり日本に長期滞在するということができません。

アメリカ人を採用するときは、人事はその人のビザがどういった区分になっているのか、しっかり働ける期間だけ在留できるのかを必ずチェックしましょう。

外国人材採用に関するご相談はこちら

おすすめの記事