韓国人のビザを徹底解説【短期滞在ビザ・就労ビザ】

近年、韓国人の若者は海外就職を目指す人が多く日本での就職者も増加中。
反面、日韓関係の冷え込みから、現在は無期限で免除されている韓国人の短期滞在ビザを制限する動きもあります。

今回は、そんな韓国人のビザにまつわる知識をご紹介。韓国人が日本で働くために必要なビザや、その申請方法について知っていきましょう。

韓国人は無期限査証免除措置?

2005年、日本は愛知万博の開催に合わせ、韓国人のビザ免除措置を開始しました。
当初は2005年9月までの予定だったビザ免除措置は、その後2006年2月までに延期され、さらにそのあと無期限でビザ免除措置を実施することとなりました。

普通のパスポートを持つ韓国人は、90日以内の短期滞在であれば、ビザを取得することなく日本に入国できます。

韓国人は日本のビザが不要なのか

上の項目で、韓国人は日本で無期限査証免除措置が取られているとお伝えしました。
しかし、どんな目的でも日本への入国が認められていて、どんなビザも不要というわけではありません。

韓国人が日本でビザが免除されるケースや期間について、解説していきます。

免除されるビザの種類と期間

韓国人がビザを免除されているのは、90日以内の短期滞在のみ。
また、日本で就労したり、報酬を得る活動したりする場合には90日以内の滞在であってもビザが必要となります。

日本のビザが免除されるのは、90日以内の滞在で、報酬を得ない活動を目的としている人だけです。
具体的には、以下の目的を持って日本で90日以内の滞在をする韓国人は、ビザを免除されています。

・通過、観光、娯楽、保養
・競技会、コンテスト等に報酬を得ないアマチュアとして参加
・知人、友人、親族等の訪問
・見学、視察等
・民間団体主催の講習、会議等に民間人として参加
・商談、契約調印、業務連絡、アフターサービス、宣伝、市場調査など短期商用目的
・短期の社内講習
・参詣、宗教会議参加、教会設立に関する業務連絡など
・報道、取材などのうち一時的用務(国公賓やスポーツ選手等に同行して取材を行うなど)
・姉妹都市または学校からの親善訪問
・短期間の語学研修
・その他、会社の設立準備・短期間病気治療・大学受験・外国法事務弁護士となるための承認などの短期滞在

無期限査証免除措置が取られた当初は、ビザが免除となるのは観光目的の韓国人のみでした。
しかし2006年の期間延長とともに、上記のような様々な目的の滞在が許可されるようになっています。

ビザ免除に制限の可能性も

2002年に日本と韓国がサッカーW杯を共催するなど、ビザ免除が実施された2005年当時は日本と韓国は友好的な関係を築いていました。
ところが、近年日本の韓国に対する優遇措置(ホワイト国)廃止や、韓国の日本製品不買運動をはじめとする過激な反日運動などで、日韓関係は冷え切っています。

一方、日本での就職を希望する韓国人は増加しているなど、民間レベルでは関係が悪化しているという実感は湧きにくいです。
しかし、日韓関係の悪化に伴って、韓国人のビザ免除を廃止や制限しようという意見が検討されています。

いつから制限措置を行うのか、制限するビザの種類など、具体的なことは明らかになっていません。
しかし今後の日韓関係によっては、現在のような幅広いビザ免除は行えなくなる可能性も出てきます。

韓国人の就労ビザ申請について

現在は短期滞在ビザが免除されている韓国人ですが、日本に長期滞在して働く場合には、他の外国人と同じく就労ビザが必要です。
韓国人の日本での就労事情や、韓国人が日本で働くにあたって必要なビザについて見ていきましょう。

日本で働く韓国人は増加傾向

政治的に日韓関係が悪化する中、日本で働く韓国人の数は増えています。
2017年に、日本の「技術・人文知識・国際業務」ビザを取得した韓国人は21,603人。前年比14%増で、日本で働く韓国人が急増していることがわかります。

これは、韓国では受験戦争が加熱し、高学歴で優秀な韓国人の若者が増えている割に、韓国国内の企業は賃金が低く、国内で就職を希望する学生が少ないため。韓国国内での大卒就職率は67.7%にとどまり、海外就職や大卒後に海外留学を選ぶ学生が増えています。

韓国政府も国策として若者の海外就職を支援していて、韓国から場所も文化も近い日本は就職先として人気が高くなっています。
さらに、韓国雇用労働省と外務省は「韓日つなぎプロジェクト」を発表しました。これは、日本での韓国人就職者の目標数を、今後5年間で1万人としたもの。

外国人採用を行なっていない日本企業に韓国人人材をアピールするなど、韓国人の受け入れを進めています。

就職に必要なビザの種類

韓国人に限らず外国人は、日本で就職するにあたって、職務内容に合った「就労ビザ」を取得する必要があります。

・教授
・芸術
・宗教
・報道
・経営・管理
・法律・会計業務
・医療
・研究
・教育
・技術・人文知識・国際業務
・企業内転勤
・介護
・興行
・技能
・特定技能
・技能実習

以上16種類の職種別就労ビザと、特に優秀な人材に交付される「高度専門職ビザ」を合わせたもののことを言います。
永住権や日本人の配偶者の在留資格にも就労資格がありますが、制度や取得方法が違うため就労ビザとは分けて考えることが多いです。

日本で働く韓国人の多くは、オフィスワーク系の業務全般が当てはまる「技術・人文知識・国際業務」を取得しています。

就労ビザの取得方法

就労ビザの取得は、日本の出入国在留管理局または、韓国国内の日本大使館・総領事館で行います。

就労ビザの取得に必要な書類は、以下の通り。

韓国人本人が用意する書類

  • パスポート
  • 査証申請書
  • 就労ビザに記載する写真
  • 学歴・職歴の証明書・成績証明書
  • 本人の履歴書
  • 日本語能力を証明する書類
  • 資格の合格証(申請する就労ビザに関わるもの)

韓国人を雇用する企業側が用意する書類

  • 会社の規模・経営状況を証明する書類(四季報の写しなど)
  • 雇用契約書
  • 雇用理由書

これらの書類を提出し、1~3ヶ月ほどの審査期間を経て在留資格許可証が交付されます。

韓国人のビザ取得までの流れ

就労ビザの申請は、就職する韓国人本人が行う場合と、韓国人を雇用する企業側が行う場合の2パターンがあります。

それぞれの申請の流れは、以下の通り。

・韓国人本人が就労ビザを申請する場合

1.日本に渡航する計画を立てる
2.就労ビザ申請に必要な書類を用意する
3.韓国にある日本大使館・総領事館で審査を受ける
4.審査終了後、旅券を取りに行く
5.就労ビザが交付された場合、3ヶ月以内に日本に渡航する

・韓国人を雇用する企業側が就労ビザを申請する場合

1.外国人を日本に招く計画を立てる
2.地方入国管理局に「在留資格認定証明書」の交付を申請する
3.交付された在留資格認定証明書を、韓国人本人に送付する
4.本人が、韓国にある日本大使館・総領事館で審査を受ける
5.審査終了後、本人が旅券を取りに行く
6.就労ビザが交付された場合、3ヶ月以内に日本に渡航してもらう

韓国人のアルバイト雇用時の注意点

韓国人留学生をアルバイト雇用する場合、その学生が「資格外活動許可証」を持っているかチェックする必要があります。
留学ビザには本来就労資格がありませんが、資格外活動の許可申請を行うことで、学業を妨げない範囲でのアルバイトが可能になるのです。

学業を妨げない範囲とは、学校がある時期は「週28時間以内」、夏休み期間などは「1日8時間以内」と定められています。
韓国人留学生をアルバイト採用するときは、資格外許可証と就労時間数に気をつけておきましょう。

まとめ

韓国人は2005年から90日以内の短期滞在ビザが免除されていて、それは現在も続いています。
しかし、今後の日韓関係によっては、ビザ免除が廃止・制限される可能性も。

一方で韓国人の若者は海外就職を目指すことが多く、その視野には日本も入っています。
韓国政府・日本政府の政策が後押ししていることもあり、今後日本で働く韓国人はさらに増えていくでしょう。

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