外国人採用は時間がかかるって本当?

国内の人材不足により急増している外国人採用。初めて外国人を採用するという会社では、どんな風に始めればいいのか?どんな手続きが必要になるのか?など様々な疑問が生まれるでしょう。

今回は、外国人の採用に関して必要な手続きをまとめました。
具体的な外国人の募集方法や、外国人採用を成功させるポイントもお伝えしていきます。

外国人採用は時間がかかるって本当?

正社員でもアルバイトでも、外国人の採用には、日本人の場合より手間や時間がかかるケースが多くあります。

日本人を採用するときの流れは、「募集→面接→採用」とシンプル。
しかし、外国人を採用する場合には、ここにビザの確認や変更・新規申請などの手続きが加わるので、どうしても時間がかかるのです。

また、外国人は日本人が自然に把握している暗黙の了解を知らないことが多いので、公的な手続き以外にも、入社前の研修や労働条件の擦り合わせも必要となります。

【大見出し】外国人を採用したい!募集の手続きは?

それではまず、外国人採用の最初のステップである「募集」の手続きを見ていきましょう。
外国人を募集するには、大きく分けて

  • 外国人専門の派遣・人材会社へ依頼する
  • 大学や日本語学校に求人掲載する
  • ハローワークやSNSで求人する

という3つの方法があります。

外国人専門の派遣・人材会社へ依頼する

外国人専門の派遣・人材会社は、採用する人材の質にこだわったり、大量採用をしたりといったときにおすすめ。
派遣会社や人材紹介会社は、海外の送出機関との繋がりや、事前に登録している外国人人材のストックがあるため、短期で確実に人材を集められます。

また、欲しい人材の年齢やスキルもある程度指定できるので、即戦力になる外国人を採用できます。
さらに、複雑なビザの確認や申請を代行してくれたり、外国人を採用した後のアフターフォローをしてくれたりする会社も。
他の募集方法よりコストはかかりますが、もっとも確実な人材募集の方法です。

大学や日本語学校に求人掲載する

外国人が通う大学や日本語学校に求人掲載をするのも、外国人人材の募集ではメジャーな方法です。
これらの学校に求人募集を出すのはコストがかからないほか、若くて専門知識や語学力のある外国人人材を青田刈りできるというメリットがあります。

ただし、日本の学校に通っている外国人学生のビザは「留学ビザ」なので、アルバイトではなく正社員として就業させるためにはビザの変更申請が必須。
また、就業経験がない外国人が多いので、即戦力として使うのではなく、企業内で成長させるという意識が必要になります。

ハローワークやSNSで求人する

最後に、ハローワークやSNSで外国人を募集する方法。
ハローワークの外国人版である「外国人雇用サービスセンター」は、東京・大阪・名古屋・福岡に支部があります。また、会社が運営しているTwitter・FacebookといったSNSに求人記事を載せるのも、気軽にできる募集方法。

これらの募集方法はコストがかからず、幅広い対象にアピールできるのがメリットです。
ただし、募集している人材像と応募者がマッチしなかったり、応募数自体が集まらなかったりする可能性があるというデメリットもあります。

外国人採用の手続きの流れ

次に、応募した外国人の中から採用者を選び、実際に雇用をスタートさせるまでの手続きを解説していきます。

①就労ビザの取得が可能かチェックする

外国人を採用するときは、日本人採用のように個人のスキルや人柄だけで採用者を選ぶことはできません。
その外国人が、法的に問題なく日本で就労できるよう、就労ビザの取得が可能かどうかチェックする必要があります。

どんなに本人が魅力的でも、学歴・職歴・資格などがビザの取得条件にあっていない外国人は、日本で働くことができません。
採用者を決めてからこのような不都合が発覚すると、時間と手間が無駄になってしまいます。あらかじめ就労ビザの取得が可能かどうかという点でふるいにかけてから、採用者を決める必要があるのです。

②内定後、雇用契約書を作成する

採用者を決定したら、その外国人本人と就労条件などを擦り合わせて雇用契約書を作成します。
外国人は勤務の実態よりも契約書の内容を重視して働く人が多いため、就業時間や具体的な職務内容などを実態に合わせて作成し、本人と合意を得ましょう。

また、この雇用契約書は就労ビザの申請時にも必要になります。

③就労ビザの申請手続きを進める

採用する外国人と雇用契約を結んだら、いよいよ就労ビザの申請手続きです。
外国人を正社員として雇用するための就労ビザの申請には、以下の書類が必要となります。

  • パスポート
  • 査証申請書
  • 就労ビザに掲載する写真
  • 学歴・職歴の証明書・成績証明書
  • 本人の履歴書
  • 日本語能力を証明する書類
  • 資格の合格証(申請する就労ビザに関わるもの)
  • 会社の規模・経営状況などを証明する書類
  • 雇用契約書

など

これらの書類で、就労ビザの審査基準である、外国人の信用性・会社の信用性・雇用の必要性などをアピールします。
本人の素行や会社の規模によっては、手続きの途中で追加の書類が必要になることもあります。

④就労ビザの審査がスタート

就労ビザの審査では、以下のような点が重視されます。

外国人本人の条件
・ビザ申請人の学歴
・ビザ申請人の職歴
・ビザ申請人の職務内容
・雇用の必要性
・素行が不良でないこと
企業側の条件
・事業の安定性
・事業の収益性
・雇用の必要性

これらの点を審査して、就労ビザの発行に問題がないと認められると、申請から1~3ヶ月くらいで在留資格認定証明書が送られてきます。

⑤就労ビザの取得、雇用スタート

在留資格認定証明書を日本大使館・総領事館に提出すると、就労ビザが交付されます。
この就労ビザ交付をもって外国人の就労が許可されるので、会社側は外国人の受け入れ準備をし、実際に雇用が開始となります。

外国人アルバイトの採用手続き

外国人をアルバイトとして採用する場合は、正社員の時ほど大掛かりな手続きは必要ありません。
留学ビザで来日している外国人でも、資格外活動許可書があればアルバイト就労は可能になります。

また、すでに就労ビザを持っている外国人は、持っている就労ビザの範囲内の職種なら、本業と並行してアルバイトをすることも可能です。
そのため、外国人をアルバイト採用する際に必要なのは、資格外活動許可書の申請手続きのみ。

・申請書
・雇用契約書
・在留カード
・パスポート

などの書類を出入国在留管理局に提出することで、アルバイトを認める資格外活動許可書が交付されます。

外国人を採用した後に必要な手続き

外国人を採用した後も、雇用を継続するために必要な手続きがあります。
この手続きを怠ると不法就労になってしまう場合もあるため、更新や届出は忘れないようにしましょう。

ハローワークへの届け出

雇用対策法により、外国人(外交・公用ビザ以外)を雇用している事業者は、外国人の採用と離職の際にハローワークへの届け出が義務付けられています。

届け出る内容は、採用した外国人の氏名・在留資格・在留期間など。正社員・アルバイト問わず、この届け出は必須です。
届け出は、ハローワーク窓口またはインターネットで行うことができます。

在留カードの更新

外国人が持つ就労ビザは、1年・3年・5年の期限付き。
期限切れのビザは無効となり、不法就労になってしまうので、外国人を継続雇用したい場合には適切に更新手続きを行わなければいけません。

もちろん外国人本人も期限を把握しておかなければいけませんが、企業側も定期的に見直しを行って更新手続きを促すなどのサポートを行いましょう。

外国人採用を成功させるポイント

最後に、外国人の採用や採用手続きをスムーズに行うためのポイントを解説していきます。

①就労資格・滞在期間の確認

外国人採用でもっとも重要になるのが、就労ビザ。
就労ビザの種類に間違いがあったり、期限が切れてしまったりすると不法就労となり、外国人本人・企業側共に重い罰則が課せられます。

採用前に就労ビザの確認や申請手続きを正しく行うのはもちろん、採用後にも更新手続きをきちんと行い、合法的に就労させる義務があります。

②職務履歴の確認

就労ビザ申請手続きは、採用するのと同じ業種での職歴があると有利になったり、取得要件として一定の職歴が求められたりすることがあります。

そのため、採用する外国人の職務履歴の確認は必須。本人の自己申告だけではなく、過去に所属していた会社に在職証明書を発行してもらって、外国人の職歴をきちんと管理しましょう。

③具体的に労働条件の確認

先にも触れましたが、外国人は労働の実態よりも契約書の内容を重視します。
労働条件の確認をきちんと行わないと、契約書に載っていない雑務を断ったり、残業が必要なシチュエーションでも定時で帰ってしまったりといったトラブルが起こりかねません。

外国人を採用後、うまくマネジメントしていくためには、採用前に労働条件をしっかり確認し、合意しておくことが必要なのです。

まとめ

外国人の採用手続きには、日本人採用の場合とは違う就労ビザの変更・申請手続きが必要になります。
また、公的な手続き以外にも、日本人とは違う考えを持つ外国人を採用するにあたって、準備するべきことは多いです。

必要な手続きを怠ったり、間違いがあったりすると、最悪の場合は不法就労となって罰せられる恐れもあります。
今回ご紹介した手続きをきちんと踏んで、安全に外国人を採用できるようにしましょう。

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